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第10回東洋療法推進大会in福岡プログラム
公益社団初の大会を盛大に挙行
「大会テーマ: がんばろう!●日本」
 第10回東洋療法推進大会in福岡が、9月18・19の両日、福岡市のホテルニューオータニ博多を会場に盛大に開催された。大会テーマは、「がんばろう!●日本」。
 開会式がおこなわれたメーン会場には約800名の参加者(2日間で延べ1500名参加)が集まり、スタート前から熱い熱気に溢れていた。挨拶に立った杉田 久雄(すぎたひさお)全鍼師会会長は、「公益法人となって初めての大会となります。公益法人は公益的な事業しかおこなえないのかと言う声を聞きますが、決してそうではない。無資格対策、療養費取り扱い問題など、会員のための事業(共益事業)は、今後も継続しておこなっていきます。今大会は九州ブロックで最初に開催される東洋療法推進大会ということもあり、大いに期待しています」と述べ、熱い2日間の開会を宣言。
 その後、来賓からのご祝辞を賜ったのち、法人許可30周年記念表彰(会長表彰)をおこない、開会式は滞りなく終了した。
 初日の特別講演講師は、漫才師・タレント・作家として知られる島田 洋七(しまだようしち)氏。「笑顔でいきんしゃい!」と題した講演は、プロの話芸で会場中を大きな笑いの渦に巻き込みながら、一方で健康に生きることの素晴らしさを訴えかける内容。1時間半の講演終了後、会場から大きな拍手が鳴りやまなかった。
 その後、参加者は笑いでほぐれた顔をキリリと締めなおし、各分科会会場に歩を進めた。
特別講演(法人許可30周年記念講演)
「笑顔でいきんしゃい!」講師:島田 洋七(しまだようしち)氏
島田 洋七(しまだようしち)氏の特別講演では、会場がひとつとなって笑顔が溢れた。
 
大会プログラム
◇第1日 9月18日(日)
時間 プログラム
12:00〜12:50
 第1部 開会式

13:00〜14:30
 第2部 特別講演(法人許可30周年記念講演)
  「笑顔でいきんしゃい!」講師:島田 洋七 氏

14:40〜16:10
 第3部
 分科会1 東洋医学川柳 選者代表:森中 惠美子(もりなかえみこ)氏
 分科会2 スパ事業委員会
      「温泉とはり、きゅうマッサージで健康つくり」
      講師:札幌国際大学 松田 忠徳(まつだただのり)教授
 分科会3 無免許対策委員会
      「なぜ免許は必要か!」〜免許は国民を守る証〜

16:20〜17:50
 第4部
 分科会4 普及事業委員会「わかりやすい東洋医学ニュース」
 分科会5 学術委員会「一般口演」
 分科会6 保険推進委員会「保険取扱の現状と課題」
 
◇第2日 9月19日(月)
9:00〜10:30
 第5部
 分科会7 普及事業委員会「災害ケア」〜鍼灸マッサージ師にできること〜
      講師:中山かおり氏
 分科会8 介護事業推進委員会「家庭でできる健康体操」
 会員管理システム講習会
10:40〜12:10

 第6部
 分科会9 スポーツ事業委員会「スポーツと鍼灸マッサージ」
 分科会10 視覚障害委員会「全鍼師会の歩み」

12:10〜12:30
 第7部 分科会報告/閉会式
☆30周年 会長表彰者一覧(敬称略)
法人許可30周年を記念し、会長表彰が20師会31名に贈られた。
会長表彰
社団法人北海道鍼灸マッサージ師会=
  長崎 一紀(ながさきかずのり)

社団法人青森県鍼灸マッサージ師会=
  藤田 啓介(ふじたけいすけ)

社団法人岩手県鍼灸按摩マッサージ指圧師会=
  伊藤 庸一(いとうよういち)

社団法人群馬県鍼灸按摩マッサージ指圧師会=
  香取 利雄(かとりとしお)

社団法人千葉県鍼灸マッサージ師会=
  古山 日出男(こやまひでお)/
  齊藤 ヒロシ【ヒロシ・口偏に廣】(さいとうひろし)

社団法人神奈川県鍼灸マッサージ師会=
  青木 康雄(あおきやすお)/
  新井 修身(あらいおさみ)/
  荒井 務(あらいつとむ)/
  池崎 通夫(いけざきみちお)/
  太田 耕作(おおたこうさく)/
  西岡 拓夫(にしおかたくお)/
  星  行男(ほしゆきお)/
  細谷 勝美(ほそやかつみ)

社団法人新潟県鍼灸マッサージ師会=
  高野  栄(たかのさかえ)

社団法人富山県鍼灸マッサージ師会=
  寺崎  修(てらさきおさむ)

社団法人長野県はり灸マッサージ師会=
  山嵜 新平(やまざきおさむ)

社団法人岐阜県鍼灸マッサージ師会=
  原  津芳(はらつよし)

公益社団法人静岡県鍼灸マッサージ師会=
  川原 善次郎(かわはらぜんじろう)/
  齋藤 恭二郎(さいとうきょうじろう)

社団法人愛知県鍼灸マッサージ師会=
  山ノ下 藤美雄(やまのしたとみお)

社団法人京都府鍼灸マッサージ師会=
  川口 隼子(かわぐちじゅんこ)

公益社団法人兵庫県鍼灸マッサージ師会=
  寺田 一夫(てらだかずお)/
  中島  功(なかしまいさお)/
  西川 重博(にしかわしげひろ)

社団法人和歌山県鍼灸マッサージ師会=
  藤岡 愛和(ふじおかよしかず)

社団法人鳥取県鍼灸マッサージ師会=
  仲村  勲(なかむらいさお)

社団法人広島県鍼灸マッサージ師会=
  打明 弘之(うちあけひろゆき)

公益社団法人徳島県鍼灸マッサージ師会=
  西  浩士(にしこうじ)

社団法人長崎県鍼灸マッサージ師会=
  下釜 光弘(しもがまみつひろ)

社団法人沖縄県はり・きゅう・マッサージ師会=
  渡嘉敷 綏秀(とかしきすいしゅう)
 
○御礼の言葉
(社)福岡県鍼灸マッサージ師会 会長 要 信義(かなめのぶよし)
 全日本鍼灸マッサージ師会会員の皆様、「第10回東洋療法推進大会in福岡」では、事前準備期間中及び大会当日にわたり多大なご支援ご協力を賜り、九州鍼灸マッサージ師連盟一同感謝申し上げます。お陰様で当初予想を遙かに上回る大会を開催できました。
 法人許可30周年記念講演での島田 洋七氏の「笑顔でいきんしゃい」には800名を超える来場があり、皆様の関心の高さを感じました。
 今回の大会は公益法人として初めての大会で、公益性を重視しつつ共益も考えた大会運営が求められました。今回得た教訓を十分検証し、今後の鍼灸マッサージ術の振興に繋がる「東洋療法推進大会」を構築されますよう、役員の皆様のご健闘をお祈り申し上げます。来年10月に静岡でお会いしましょう!
◇分科会(1)
「東洋医学川柳」
事業委員会
選者代表(社)全日本川柳協会 森中 惠美子(もりなかえみこ)氏
「東洋医学川柳」選者代表(社)全日本川柳協会 森中 惠美子(もりなかえみこ)氏
 今回の第2回東洋医学川柳分科会では、(社)全日本川柳協会会長の大野 風柳(おおのふうりゅう)氏、同会常任幹事の森中 惠美子(もりなかえみこ)氏、高瀬 霜石(たかせそうせき)氏の3名の専門家の方に、全国から応募された403句の中から、入選10句の選考をお願いした。分科会には、森中 惠美子(もりなかえみこ)氏が同席。スクリーンで入選作品を紹介し、各作品の短評をいただいた。
 その後、フロアの参加者全員で投票をおこない、最優秀作品並びに優秀作品を決定した。
☆最優秀作品賞・優秀作品賞決定!

・最優秀作品賞
 国産40インチ液晶カラーテレビを贈呈

・優秀作品賞
 特選博多織ふくさ・ふろしきセットを贈呈
☆入選10句
・入選賞 商品券を贈呈
一 原発を
  抑えるツボが
  今欲しい  (たかさま)【優秀作品賞】
  
二 喜んで
  大人は灸を
  すえられる (酒乱Q)
  
三 東洋医学
  やさしい愛の
  処方箋   (春爺)
  
四 ステッキで行き
  スキップで
  帰る父   (美山)
  
五 肩の荷を
  下ろしたような
  鍼のあと  (フクチャン)
  
六 鍼を打つ
  指の視力は
  2・0   (晶雄)【最優秀作品賞】
  
七 はりと年金
  あれば高齢
  怖くない  (斌月)
  
八 被災者の
  心も癒す
  マッサージ (左団扇)
  
九 孫が揉む
  マッサージ代
  高くつき  (愚楽)
  
十 肩揉まれ
  やたらと高い
  秋の空   (チュン子すずめ)
☆選考委員の総評
【大野 風柳(おおのふうりゅう)氏】
 私は鍼とマッサージの体験はあるが、灸だけはない。今回の東洋医学川柳の選をしてみて、いろいろなことを知った。東洋医学川柳だから、やはり「川柳」として一句なしている作品を選んだ。川柳は人間を詠むという宿命的な文芸であり、それは人間の「喜・怒・哀・楽」を正直に表現することである。東洋医学川柳も同じく人間の喜び、怒り、哀しみ、そして楽しみを表現するものであろう。更に、川柳とは時代、世相を背負っている。つまり、時代背景がいつもそこにある。したがって「いま」を表現することも忘れてはいけない。そのような背景を持ちながら今回の東洋医学川柳の選をおこなった。もう一つの選局の要素として、PR的な川柳も大切である。PRだけのものは内容が薄く単なる宣伝のみとなってしまう。このPR性をどの程度加えるか、これはむずかしいことで私は私なりに選局の中に入れたつもりである。
全日本鍼灸マッサージ師会で、川柳をとり上げていただいたことは、何よりも嬉しく感謝を申し上げたい。ますます、この「東洋医学川柳」の発展を祈ってやみません。おめでとうございます。
 
【森中 惠美子(もりなかえみこ)氏】
 東洋医学川柳に出会って鍼灸マッサージに人それぞれがお世話になっていることを知った。癒やされている様子がよく表現されていて、私自身が大いに癒やされたように思う。十句を限定された入選句を選ぶルールとして、五・七・五のリズム感、伝達性に重点を置いた。意味不明では作品の存在感がない。鍼灸のコマーシャル的表現も考えさせられた。鍼灸の説明に終わってはならない。癒やされる、やさしさ、愛を表現したいものだ。無理な笑いも必要としない。今の時代にどのように生かされる東洋医学か、そのツボをしっかり掴み押さえ切りたい。無駄のないことばによって生きるのだ。よく笑う父が、ことば少なにすべてを語っているように思われる。やたらと高い空がすばらしい。鍼よ、灸よ、ありがとう。
 
【高瀬 霜石(たかせそうせき)氏】
 とても楽しく選をさせていただいた。これが、もし1年前であったなら、今回のように楽しむところまでいかなかったはずだ。去年の夏ごろ、突然膝が痛み、すぐ隣の整形外科へ。この先生、名医の評判高く、かつ幼なじみだから、今までに何度も腰やら肩やらを助けてもらっていた。しかし今回に限り例外、どうにもよくならず、秋が訪れた。僕は、青森県弘前市に住む者。弘前市にも鍼灸師の知り合いはいるにはいる。でもどうせかかるならばと、滅法腕がいいと評判の友人が開業している青森市(弘前から車で40キロくらい離れている)まで毎日通った。つまり僕は鍼治療経験者で、かつ完全治癒体験者でもあるから、皆さんの句を大いに納得しながら読むことができたというわけだ。今回のように句がたくさん集まると、似た句同士が相打ちになり落選する。ある意味「個人格闘技」なのだ。そう、句が悪くて落選したわけではないのだから、僕を恨まないように。
 
 数多くの作品の中から、入選作品を選ぶ選考委員の方々の御苦労が感じられる総評であった。時代は、江戸から平成と移り変わったが、250余年も脈々と人々に愛され、親しまれ、受け継がれ、大切にされている川柳。たった17文字であるが、その文字に秘められた世の中のすべての事象、作者の想いが凝縮された奥の深さに感動した。選考委員の皆様に深謝するとともに、作品を投稿してくださった全国の皆様に心より御礼を申し上げます。
(報告:鈴木 和彦 すずきかずひこ)
◇分科会(2)
「温泉とはりきゅうマッサージで健康つくり」〜温泉に入ると病気になりにくい〜
スパ事業委員会
講師:札幌国際大学観光学部教授 松田 忠徳(まつだただのり)先生
講師:札幌国際大学観光学部教授 松田 忠徳(まつだただのり)先生
 松田先生は、温泉の湯治力に注目し、モンゴル国立医科大学にて温泉による健康保養地学、予防医学の研究をされ、23年春に医学博士を取得された。
 講演の中で「国の医療費が09年で36兆円強、代替医療費も含めれば莫大な金額になる」と言われた。医療費の抑制に温泉と鍼灸マッサージの活用が望まれる。また、近年代替医療、統合医療が話題になっているが、この統合医療を実践した医者がいた。江戸中期の後藤 艮山(ごとうこんざん)、香川 修庵(かがわしゅうあん)。二人は高価な漢方薬の代わりに「温泉、熊の胆、お灸、芥子等々」治療に用いた。艮山、修庵共に温泉を接着剤にして代替医療を束ね統合医療を行った最初の温泉療法医であった。
 松田先生は、「温泉の本質は源泉掛け流しで、温泉の還元力にある」と言う。還元力のある温泉は病気治療、予防、そして酸化を押さえ老化を防ぎ、若さを保つ。Spaの本質であるアンチエイジングの効果があるのです。そして、最近増加している塩素消毒、循環風呂をマガイモノ温泉とし、温泉を老化し酸化させると警告している。
 温泉の効果は、非特異的変調作用といい温熱、浮力、水圧等の物理作用、自律神経、白血球の調整、ホルモン作用等総合的に働いて諸機能を正常化させると言われている。最近の研究で、温泉が恋の病以外何にでも効くのは、HSP(ヒートショックプロティン)熱ストレス蛋白と言われ、40度で20分、41度で15分、42度で10分の温泉に入浴するとHSPが産生され身体に異常のある細胞を修復し正常にしてくれる。HSPは温熱加温後2日をピークに5〜6日で減少するので週に2回くらいの加温が必要になる。その他の日は自由に入浴していい。
 身体を構成する60兆の細胞は蛋白質から出来ており、その蛋白の異常が病ならば、蛋白の異常を修復するHSPは強い味方である。新鮮な温泉の持つ還元力と細胞を修復するHSPを有効活用し「温泉とはり、きゅうマッサージで健康つくり」に励みたい。
最後に松田教授の持論を。「西洋医学は病気を治す、温泉は心と体を正す」。東西の医療と代替医療を繋ぐのは温泉である。
(報告:山田 真以知 やまだしんいち)
◇分科会(3)
「なぜ免許は必要か!」〜免許は国民を守る証〜 無免許対策委員会
1 分科会
 無免許対策は、誰もが関心の高い問題で会場が満杯、席を補充する状態の中、松岡委員の司会により、
1)免許とは
2)無免許対策に対する基本的な考え
3)都道府県師会に期待する無免許対策
4)参加者が提言する無免許対策
 テーマごとに各担当より問題提起がなされ、特に杉田会長からは、現行法改正を視野に入れた発言には参加者誰もがうなずいていた。また、静岡県師会の川原(かわはら)先生、岡山県師会の松浦先生、北海道師会の五ノ井(ごのい)先生の参加者提言は、各師会での活動実績を踏まえたもので、今後、全国師会での無免許対策事業に役立つものであった。
2 資料展示
 全国師会より多くの資料を提供していただき、誠に有り難く感謝申し上げます。
 牧野委員の尽力・工夫により、無免許対策ポスター・リーフレット、またボランティア活動写真など様々な資料、写真を展示。ご覧になった方々から「参考になる」「我々もやろう」「えっ、無免許!」と、いろいろな話し声が聞こえてきました。資料展示の目的「国民に正しく鍼灸マッサージを理解していただくために、都道府県師会で取り組んでいる無免許対策事業、ボランティア活動などを展示し、国民に不利益を及ぼすおそれのある無免許対策について普及啓発をおこなう」を達成できた。
(報告:伊藤 久夫 いとうひさお)
◇分科会(4)
「わかりやすい東洋医学ニュース」普及事業委員会
 普及事業委員会として初仕事となる当分科会であったが、参加者100名を超える盛況となった。
 本会の公益事業の柱にもなりうる、一般市民にはなかなか理解しづらい東洋療法についての情報提供や、有資格者でも理解しているつもりで案外わかっていない事柄を、歴史や国際的な比較など身近な例を挙げながら現代に息づく東洋療法の説明をおこなった。
「なぜ効くのか?」「どのような時に効くのか?」など、治療院内で説明が必要な時や院内報への活用といった患者さんの疑問にも対応できるよう豆知識も入れながら簡単な説明を心がけた。
 東洋医学の魅力の一端を披露することができたかと思うが、普及事業委員会として今後更に一般市民に対し、東洋療法についてより興味を持てる方法で発信していくことが重要であることを再確認した。
 (報告:古賀 慶之助 こがけいのすけ)
◇分科会(5)
「一般口演」事業委員会
 今回も、全国から8題の魅力的な発表がありました。
1)宮城県の佐藤 一(さとうはじめ)先生の「逆子治療の有効性と課題について」の発表では、分娩予定日を10日後に控え、帝王切開を予定していたが、2回の施術で正常位置に回復した症例でした。
2)福岡県の元田 英明(もとだひであき)先生の「溶血性貧血症の灸治療」は、灸を継続することで、ヘモグロビン値が上昇し輸血しなくても良くなり、難病にも灸が劇的に効果を与えた症例でした。
3)石川県の宮川 美幸(みやかわみゆき)先生の「鍼灸治療をおこなった閉塞性動脈硬化症1症例における治療経験」は、鍼灸治療に薬物を併用して、歩行距離の延長やAPIの増加など高い治療効果が得られた症例でした。
4)神奈川県の益田 尚(ますだたかし)先生の「鍼灸マッサージ師は急性腰痛症をどのようにとらえ、どう施術しているか」は、神奈川県師会の会員よりアンケートをとり、分析した結果で、病態把握は西洋医学的におこない、施術方法は東西医学的方法をとっている等、臨床での実態がわかり、心理・社会的要素等も含めて、腰痛症のとらえ方の多様性を感じるものでした。
5)福岡県の入部 昇(いりべのぼる)先生は、「一鍼灸師の灸治療の変遷と灸治験2症例」は、自家製艾をつくり日々の臨床で活用している症例でした。
6)大分県の池田 京二(いけだきょうじ)先生の「置鍼を併用したリハビリについて」は、中枢性運動障害に対する置鍼療法で、成人片麻痺患者の上下肢の指間穴や前腕及び下腿の骨幹部に刺入し抜鍼したあと、筋緊張が緩和して複合運動動作の改善した症例でした。
7)石川県の宮川 巌幸(みやかわみねゆき)先生の「末梢循環障害に対する鍼通電治療の有用性」は、鍼通電により下腿の筋肉にストイッチングを誘発させ筋ポンプ作用を発現させ、側副路の新生を認め血流が改善した症例でした。
8)福岡県の林 千佳(はやしちか)先生の「長野式に沿った顔面神経麻痺の1症例」は、扁桃部・顔面部・後頸部・背部の鍼灸施術で改善した症例でした。
 様々な症例発表で、臨床に役立つ内容が多く、質疑応答も活発で有意義な口演であった。
(報告:小川 眞悟 おがわしんご)
◇分科会(6)
「保険取扱の現状と課題」保険推進委員会
 参加者の対象が会員・非会員を問わず一般国民であるため、医療保険制度において鍼灸マッサージを施す場合は本人の負担分を償還払い(後払い)する療養費の取り扱いの説明をおこなった。
 また、参加者の中から自由に意見を述べていただき、各都道府県の現状(保険者の対応、同意書問題等)、将来危惧されている諸問題等の活発な意見が出された。パネリスト(保険推進委員)との質疑応答では、真摯に対応し、適切に回答されていたことが印象深い。
 今後は保険活動の座標軸を被保険者の立場にたったことにしていくことしかギャップを埋める道はないと考えている。
 (報告:川村 雅章 かわむらまさあき)
◇分科会(7)
「災害ケア」〜鍼灸マッサージ師にできること〜
普及事業委員会
講師:精神保健福祉士 中山 かおり氏
講師:精神保健福祉士 中山 かおり氏
 近年最大の惨事が3月11日に発生した。全鍼師会では、すぐさま災害プロジェクトチームを立ち上げ、医療支援、災害支援義援金窓口等を実施した。これは阪神淡路大震災の教訓を生かし、窓口の一元化、作業の効率化を図るために実施したものである。
 当分科会では、前半に普及事業委員会の古賀委員長が震災の内容、被害状況、事業概要等を説明。震災発生より半年が経過し、身体ケアから心のケアに変化しているため後半では精神保健福祉士で心理相談員の中山かおり氏の講演を企画した。
 中山氏は「雲仙普賢岳大噴火」及び「阪神淡路大震災」の二つの災害ケアを経験した方でケアのエッセンスの詰まった内容であった。
 (報告:古賀 慶之助 こがけいのすけ)
◇分科会(8)
「家庭でできる健康体操」介護事業推進委員会
 来年度の介護保険制度の改正に向けて、現在おこなわれている介護予防の為の運動講習を、一般参加者・会員共に体験。特に会員へは体験することで地域支援事業参入に役立つよう考えられ実施した。
 講師には、神奈川衛生学園の講師であり地域支援事業においても活躍されている、本会学術委員の朝日山 一男(あさひやまかずお)先生にお願いし、一般高齢者向けの講演を実施していただいた。
 講習内容は、健康講話として経絡やツボの話をおこない「健康になる為にはこのツボ、美人になる為にはこのツボ」と絶妙な話術に、参加者は笑顔を絶やすことなく楽しみながらも真剣に受講されていた。
 また、その後の体験講習では、本会が推進している“ゼンシン体操”の経絡ストレッチや筋力強化運動を参加された方も一緒に行い、充実した内容の分科会でした。
 今後、地域支援事業に参入するには、今回の分科会でおこなわれたような健康講話や運動指導をおこなえる能力が必要であり、自らが受講者として体験することで、講習の流れや話し方、講習の雰囲気作りなどを学ぶことが出来ると考えている。
 本会でも、地域支援事業に参画している会員はまだ少数であるが、研修を積むことで介護予防分野に多くの鍼灸マッサージ師が参入することが出来ると期待される。
 (報告:長嶺 芳文 ながみねよしふみ)
◇分科会(9)
「スポーツと鍼灸マッサージ」スポーツ事業委員会
「スポーツと鍼灸マッサージ」では、トレーナーの必要性、スポーツ環境の変化、実際のトレーナー活動を紹介しながら、チームスタッフとして鍼灸マッサージ師が機能するためのプロセスについて解説をした。
 他の医療系トレーナースタッフと比較しても、適応範囲が広い・治療効果が早い・ドーピングコントロールに適応するなど、現場での汎用性に優れた技術であり、鍼灸マッサージのストロングポイントとして、もっと選手や監督、スポーツ関係者にアピールしていくことが必要である。
 さらに分科会ではスポーツ鍼灸マッサージ指導者育成講習会の展望についても触れ、鍼灸マッサージの長所だけではなく、検査・評価・記録方法のレベルアップや、活動のバックアップとして都道府県体育協会や中央競技団体の医科学委員会やトレーナー部会への名簿紹介など活動基盤の整備について説明した。会場は300名を超す聴講者で溢れ、今後のスポーツ事業委員会の活動について大いに関心を持っていることを感じさせる分科会であった。
(報告:笹川 隆人 ささかわたかと)
◇分科会(10)
「全鍼師会の歩み」視覚障害委員会
 私達の歴史は昭和22年6月20日「日本鍼灸マッサージ師会連盟」の創立によって始まり、多くの先輩のご尽力により、昭和56年1月21日法人格を取得し「社団法人全日本鍼灸マッサージ師会」が誕生した。そして30周年を迎える記念すべき今年、「公益社団法人全日本鍼灸マッサージ師会」として、はり師、きゅう師、マッサージ師の総合団体として新たな一歩を歩みだすことができた。
法人化されてからの30年を振り返り、これからの全日本鍼灸マッサージ師会(以後略称の「全鍼師会」と表記)のこれからの歩みを考えるプログラムを企画した。
 はじめに、杉田 久雄(すぎたひさお)会長と山本 登(やまもとのぼる)副会長によるトークショー形式で、全鍼師会の歩んだ道とこれからの歩みについて語っていただいた。
 法人化の頃について、杉田会長は「関係団体が一つになって法人化することが理想だったが、それは大変困難なことだった。結果として全鍼師会はこのような形になったが、これでよかったのではないかと思っている」。山本(やまもと)副会長は「当時、無免許者問題との兼ね合いで作業の進展に苦労した」と振り返られた。全鍼師会は「無免許問題」「保険取り扱い」「組織の発展」がいつもキーワードに取り上げられてきた。それらについて杉田会長は「無免許者の問題は発足当時からの問題であり、法律・行政・政治とあらゆる角度から解決に努力してきたが、いまだに解決できないことを残念に思っている。今後も努力しなければならない。保険については取り組みが遅れたところもあり、努力しなければならないと思っている。組織については皆で頑張った国会請願行動が一つの特筆すべき事柄ではないだろうか。どれも少しずつではあるが前に進んでいると思っている」。山本副会長は「組織面では、以前はベテラン会員から若い会員への引き継ぎがスムーズにおこなわれていたが、最近の組織離れが気になる」と話された。
 これからの歩みについて、杉田会長は「業界全体を視野に、皆でよい方向に進むように考えていくことが重要ではないか。協調の中で全鍼師会としての特徴を考えて進みたい。たとえば生涯研修をもっと進めたいと思っている」。山本副会長は「全鍼師会のすばらしい事業を社会にアピールして理解を求める必要がある」と提言。
 続いて「全鍼師会はどこへ向かう、どう歩む」というキーワードでフロアから「手から手への技術の伝達」「学と術のスキルとレベルアップ―目的のためなら免許更新制も」「生涯研修に先輩のノウハウを」「組織の充実には新卒者へのアプローチ」「視覚障害者に対応した学術資料の充実、ニーズに応えいろいろな事柄を発展させていく」等の発言をいただいた。これらを受け「学び求める行動が大切」「鍼灸マッサージに関するすべてにフォローができる全鍼師会に。そして情報提供がもっとできる全鍼師会に」とまとめられた。
 これからも歩み続ける全鍼師会を考え、よりよいものにしていくためにいろいろな試みをしていきたいと考えている。
(報告:小澤 繁之 おざわしげゆき)
○総括
 九州で初の今大会は特別講演と10分科会に、全国からの会員と学生、一般市民が大勢参加され成功裡に終了することができた。公益社団へ移行後初の大会は本会法人化30周年の節目でもあり、20師会31名に会長表彰が贈られた。
 本会は東日本大震災発生後義援金の募集を始め、担当役員を配置しボランティア活動等組織をあげて災害支援活動をおこなってきた。今大会には被災された東北ブロックの会員も参加され、支援に対し謝辞を述べられた。これに対して会場からは大きな拍手が鳴りやまず、大会テーマ「がんばろう!日本」のもと、会員相互の気持ちは一つであることを実感した。
 大会は特別講演で島田 洋七(しまだようしち)氏のプロの話芸に身体の緊張もゆるみ、分科会へと進んだ。今後、本会の活動は公益目的による事業が増加する。各分科会でも以前より一歩踏み込んだ議論がなされ、共益部分は確保しながらも、〜鍼灸マッサージ師にできること〜を国民へ向けて発信するという考え方が多くの分科会で反映されていた。最後にご協力いただいた皆様に御礼を申し上げますと共に、次回大会は静岡県熱海温泉で開催することをお伝えし、総括といたします。
(報告:山本 登 やまもとのぼる)
 
集合写真
 
 
公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会
〒160-0004 東京都新宿区四谷三丁目12-17 TEL:03-3359-6049 FAX:03-3359-2023
 
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