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平成22年度 第1回生涯研修会 実施日: 平成22年5月30日(日) 研修単位3単位(医学教養2単位・臨床1単位) テーマ: 「介護予防について」 講師: 徳島市地域包括支援センター係長、保健師 南修子(みなみ のぶこ)先生 参加者: 29名 平成21年2月に千葉県師会の藤林克仁先生を講師にお招きし、運動機能の評価や訓練法の研修を行いました。 今回は介護予防の中心的役割を担っている地域包括支援センターで日々、高齢者の支援をしておられる南先生に御講演いただきました。 1. 老化の原因と心身両面から生理的な老化現象について 感覚機能(視力、嗅覚、聴力)の低下、運動機能の低下、内臓機能の低下、精神面での特徴は個人差が大きく、頑固、保守的傾向、疑いやすい、死に対する不安、健康状態への関心が高まる。老化を防ぐにはバランスのとれた食事、適度な運動で、脳も体も活性化できる。 2.介護予防のポイント 日頃からの健康管理を行い、諸機能の低下から介護が必要な状態になる前に早期発見し、かかりつけ医を持つなど医療機関との連携が大切。 3.介護予防事業について ・元気高齢者事業→概ね65歳以上の方を対象に元気高齢者づくり事業として健康教室、健康相談、レクリエーションなどを通して楽しく健康づくりを行う。 ・特定高齢者事業→65歳以上の介護認定非該当(チェックリストでの自己診断後、かかりつけ医での生活機能評価)地域包括支援センターが介護予防ケアマネジメントをおこない通所型介護予防事業(運動機能の向上、低栄養の改善、口腔機能向上、閉じこもり、うつ、認知症予防)や訪問型介護予防事業を行う。 ・要支援者→地域包括支援センターが介護予防ケアマネジメントを行い・介護予防サービス(訪問、通所、短期入所)・地域密着型介護予防サービス・介護予防福祉用具貸与などの予防給付を行う。 4.地域包括支援センターについて 地域包括支援センターは、平成18年4月に地域で暮らす高齢者を介護、保健、医療、福祉など様々な面から総合的に支える機関として新たに設置され、保健師、看護師、社会福祉士、主任介護支援専門員の資格を持った職員が、高齢者やご家族からの相談や介護予防ケアマネジメントを行っている。 ・役割と事業内容…@総合相談、A支援事業B介護予防ケアマネジメントC権利擁護事業D包括的.継続的ケアマネジメント支援事業 @ A総合相談の支援 保健や福祉、医療や生活に関することなど、高齢者やその家族、地域に暮らす人の介護に関する悩みや問題に対応する。 B介護予防ケアマネジメント 介護が必要になるおそれのある方(特定高齢者)や要介護状態が軽度の方(要支援1・要支援2)に対してケアプランを作成し、必要な介護予防サービスが受けられるよう支援する。 C権利擁護事業 ・虐待の防止や早期発見など高齢者の権利擁護に努め、早期発見するための見守りネットワークづくりを進める。・青年後見制度の紹介や消費者被害防止の支援も行う。 D包括的・継続的なケアマネジメント支援事業 高齢者の方々にとってより暮らしやすい地域にするため、地域のケアマネージャーの支援や様々な機関とのネットワーク作りを行う。 5.介護保険の利用の仕方 ☆介護保険の利用には申請が必要…申請者が各市町村役場の申請窓口に申請する。 申請者は本人以外に家族、代行申請は地域包括支援センター、居宅介護支援事業所、介護保険施設などが行う。 ☆手順は@申請→A要介護認定(・訪問調査・主治医の意見書・介護認定審査会→B結果通知が届く→Cケアプラン作成→Dサービス利用 ☆サービスの内容 在宅で利用するサービスを中心に「施設に通う」「短期間施設に入所する」など様々な種類のサービスの中から、介護度や状態により希望に合うものを組み合わせて利用できる。 ≪在宅サービス≫ ・(訪問介護、訪問看護、訪問入浴、訪問リハビリ)・(通所介護、通所リハビリ、短期入所生活介護、短期入所療養介護)・(住宅改修費支援事業、福祉用具貸与、福祉用具購入) ≪施設サービス≫ ・介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護療養型医療施設・認知症対応型共同生活介護 その他、認知症についても症状、対応法など実際の例をあげてご指導いただき、高齢者と介護予防だけでなく認知症の高齢者やその家族に対しても理解が深まる充実した研修会でした。 |